コンピューターヒストリーミュージアムの基本情報
・ 開館時間:10:00~17:00
・ 開館日:月曜日と火曜日は閉館。その他イベント時は閉館
・ 入館料:大人15ドル、学生・65以上の方12ドル
・ レストラン:入り口付近にカフェあり
・ 備考1:無料のパーキングあり
・ 備考2:すぐ近くにGoogle社の建物がある
(※必ず最新情報をご確認ください)
1.概要
現在では地域の企業や有名人からの補助金によって建物が大きくなり、歴史に残るコンピューターや、デバイスなどが展示されています。例えば”そろばん(abacus)”までもが、計算機の走りとして紹介されているのです。
2.博物館の展示
早速ですが博物館の中を一部ご紹介していきたいと思います。内部に入ると、勃興期から現代までの時系列に沿って、計算装置やロボット、コンピューター、ゲーム機などが展示されています。
こちらは有名な”appleⅡとNECのディスプレイ”です。ディスプレイはセットになっていたわけではなく、普通のTVに繋いで表示することも出来ました。
世界で初めてのコンピューター、または最初期の電子計算機と呼ばれ非常に有名な”ENIAC”の一部です。ENIAC自体は巨大な物であり、大型の建物で無ければ収容することが出来ませんでした。戦争が技術を発展させると言いますが、ご多聞に漏れずこの機械も、砲弾の弾道を計算するために開発されたものでした。
小さい頃に親から”昔のコンピューターは家に入りきらない位だったんだぞ!”と教えてもらい非常に関心したことを覚えています。まさか自分の目でその一部が見られるとは・・・大変嬉しいことです。
先にご紹介したENIACの性能を現代に置き換えると、小さなチップ一つ分になってしまいます。そう言えばアポロ11号の管制設備の処理能力より、最近のパソコン1台の方が性能が上と聞いたことがあります。
かつてドイツ軍によって使われていた暗号装置エニグマです。Wikipediaなどに詳しい仕組みが解説されていますが、私には何一つ理解出来ません笑。暗号解読のプロでも手こずったわけですから、それもそのはずです。
かつて冷戦時代に、ソビエト爆撃機の侵入を防ぐための防空システムとして使われていた”SAGE”のコンソールです。冷戦が終わったとは言え、今でも最新のシステムで防衛を行うことに変わりはありません。
変わった製品ですが”ABSの制御装置”なるものまで置かれています。1970年代の物とのことですから、現在はより小さくなっていることでしょう。またエアバッグ、トラクションコントロール、自動停止などなど、さらに車の電子化は進んでいます。
右側のコンパクトディスク(CD)とデジタルバーサティルディスク(DVD)は有名ですが、左の大きな円盤はご存じでしょうか?。これは”レーザーディスク(LD)”です。一般にも映像ソフトが発売されたり、カラオケで使用されたりしました。
映像データはアナログながらも圧縮しないため、圧縮するDVDに比べて良いと考えるファンも多いそうです。我が家には偶然にも再生機がありましたが、ビデオデッキを二つ重ねたような巨大な機械でした。
現在はブルーレイディスク(BD) が最上位規格と言えますが、これからはネットワークを介したデータ配信が主になりそうですので、もはやディスク自体が終焉する可能性があります。
これは目玉と言っても過言では無いアップルコンピュータ社の第1号機”AppleⅠ”です。また単に1号機と言うわけでは無く、ある人のサインが書かれています。
ゲーム機も立派なコンピュータの一つでしょう。様々なゲーム機が発売されては消えていきました。その中でソニーのプレイステーションは画期的な製品であったと思います。
任天堂のゲーム機が”追加でこれを購入してください”と言う大柄なオプションばかりで煩雑だった時、コンパクトで分かりやすく、当初からソフトが豊富であった点が多くの人に受け入れられた理由だと思います。
しかし最近では逆に”複雑”になりすぎているのではないでしょうか。人々のスピードが速くなる中で、シンプルなスマートフォン用アプリケーションが流行るのも理解出来ます。
一番最後のエリアにソフトの展示が集められているのは、ある意味で示唆なのだと思います。2013年現在既にプラットフォームに関係なく、様々な機能を実現出来る時代に入りつつあります。性能はほぼ横並びで、アプリケーションが豊富に存在するなか、次に問われるのは真の”ユビキタス”なのでしょう。
既にグーグルが提唱しているブラウザ型OSと言うのは、決して冗談では無いと思います。いちいちOSの対応・非対応を気にせず、あらゆる機能を使えることが最もユーザーにとって快適なのです。
今回写真は少な目に掲載していますが、実際には非常に立派な博物館と言えます。ここが主目的地でもあったので2時間ほどかけてゆっくりと拝見しました。
なお途中ボランティアの方に話しかけられ、訪れた経緯を話したところ全ての箇所をゆっくりと解説してくださいました。昔プログラマーをしていた話や、日本の大学生がホームステイしていたことなど、話題は尽きません。
国内でも色々な博物館がありますが、このようなフレンドリーさ(私が外国人でも話しかけてくださる気さくさも含め)が存在価値を押し上げるのでは無いかと感じます。
おまけ:スマートフォン、タブレットの祖先”電子手帳”です。Palmやシャープのザウルス(もちろん日本で売られていた物)まで展示してあります。無線LANなど無い時代ですから中途半端さはありましたが、これらのチャレンジがあったからこそ今があるのです。ソニーのCLIEやアップルのnewtonも創世記の製品として有名です。
そう言えば一部機種には電話線につないでインターネットをする機能がありました。昔設置されていた灰色の公衆電話には、ISDNと56k電話回線のジャックがありましたね。テレホンカードを入れながらインターネットって・・・・想像が出来ません!