2016/10/05

【Car Guide】プロトン ペルソナ PROTON PERSONA

プロトンペルソナ Proton Persona
ASEANで車と言えば、タイとインドネシアが二大製造拠点になっていますが、実はマレーシアには以前から自動車メーカーが存在します。その名もプロトンです。今回はプロトンの中級セダン、ペルソナをご紹介します。




三菱自動車と関係の深かった国策会社プロトン

ペトロナスツインタワー Petronas-twin-tower
日本の教科書にも登場するルックイースト政策とマハティール首相。1980年代の初頭にマレーシアを近代国家へと導いたマハティール首相の肝いりで誕生したのがプロトンです。当初は三菱自動車のランサーやミラージュをコピーした自動車を生産していましたが、近年は自主開発の自動車を主に製造販売しています。

ランサーをコピーした自動車はプロトン・サガと言い、マレーシアではタクシーなどで良く見かけるのでポピュラーな車種です。

マレーシアに詳しい方に聞いたところによると、原型より鉄板を薄くしていたのだとか。製造コストの低下を狙ったそうですが、それを知っていた日本人は怖がって乗りたがらなかったとの逸話もあります。




プロトンペルソナ(旧型)

プロトンペルソナ Proton Persona2
現在のプロトンは6車種ほどの自動車をラインナップしていますが、下から数えて2つ〜3つ目の位置付けにあるのがペルソナです。

エンジンは1.6リッター、お値段は46,000マレーシアリンギット、今のレートで120万円ほど。新興国でお馴染みのトヨタVIOSやホンダのCITYと同価格帯ながら、排気量にフォーカスすると一歩上に位置します。

てっきりマニュアルミッションや4ATのみのラインナップかと思えば、オートマチックとしてCVTを採用しています。アジアでは圧倒的にマニュアルやノーマルのオートマチックミッションが多いので、とても珍しい構成です。

プロトンペルソナ Proton Persona3
外観は少々アンバランスなデザインで価格相応と言ったところです。後部ドアの窓枠やドアのデザインが、一時代前の日本車セダンと似ています。サイドだけ見ているとブルーバードシルフィーを思い出します。

デザインは古さを禁じ得ませんが、後輪ブレーキにはディスクを採用し、タイヤはグッドイヤー製。必ずしも格安スペシャルな構成ではありません。

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【プロトン公式WEBページより】

ペルソナは最近モデルチェンジをしていますが、デザインに面影を残しつつ室内の広さを重視した背の高い形状に変化しています。割安感を前面に出すためか、プッシュ型のエンジンスイッチや6エアバッグ、USBチャージャー、ナビゲーションシステムなど多彩な装備をするグレードもあります。

装備やエンジン出力を見ればこれで120万円程度なら安いと思えますが、残念ながら肝心の製造品質が良くはないらしく、マレーシア国内で過去No.1を誇ったシェアの低下が止まらないとのこと。現地ではレンタカーとしてプロトン車を借りる事も出来るとの事ですので、珍しい車の一台として試してみたいものです。






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